スポーツ障害&セラピー

スポーツにケガはつきものですが・・・

スポーツ時のケガは避けられません。コンタクトの多いスポーツや格闘技のみならず、専門性をもったスポーツを行うということは、身体パーツの同じ個所に繰り返しの負荷がかかり、いわゆる過負荷の状態で障害が生じることになります。適切な治療、栄養、休養などを取ることにより、いずれは回復していきますが・・・

それでは、再発を繰り返す状態や、治癒しにくい状態になっているのはなぜでしょう?

 フォームにあるクセを修正することも大事ですが多くの場合は、痛みのみ回復して、他の要素(筋力、可動域やコーディネート能力等)が回復しないうちに復帰している場合や、外傷局所の治療のみを行い、運動の連鎖や、筋筋膜の連鎖等を評価しないで、原因となる機能障害がうまく治療されていない場合が多いのです。これはスポーツ障害のみならず、慢性的な痛みや違和感を抱えた方も同様です。

 

動物の運動の表現は、全身の運動の連鎖でおこります。ケガをしやすい場所や、治りにくいパターンの慢性的な障害がある場合は、一見全く関係のない遠く離れた個所に原因がある場合があります。全身的な運動の評価や、標準的な関節可動域(ROM)のみならず、関節の最終可動域での評価、筋力のテスト、神経の反射などを統合的に評価・治療されなければなりません。

治りづらく再発しやすいスポーツ障害でお悩みの方は、当院での機能的な検査と、専門的な治療プログラムを受けることをお勧めします。

 

 

 

我々の身体は骨で支えられているわけではないのです!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

このモデルを「テンセグリティー・モデル」といいます。我々の身体も、この青いスティック=骨格、ひも=筋膜繊維で構成されており、お互いが相互に依存する形で全体の形が保たれている「相互依存」=テンセグリティーであるといえます。

テント等で考えるとわかりやすく、人体では圧縮力を担うテントのポールに相当するのが骨であり、張力を担うシートに相当するのが、筋肉や筋膜なのです。

 

 


   〇Anatomy Trains SECOND EDITION : Thomas W. Myers より引用

 

我々の身体構造のテンセグリティーと運動動作を理解するには、張力を担当する筋膜を考えなくてはいけません。筋膜は筋肉の繊維や束を包んで、全身を包んでいます。特にそのつながりが、より密接になっているラインを「アナトミートレイン」といい、近年の研究では、動物の運動のつながりやその能力は、筋膜のすべりや弾力性で表現されているといわれています。

 

筋肉は主に骨に付着している始まり(起始)と終点(停止)の間でしか動けませんが、その間に入り込んだり、全身にネットワークがつながっている筋膜は、ちょうどみなさんがスポーツ時に着用している、コンプレッションウエアと同じで、360度自由に動けます。

みなさんの動きのベクトルは筋肉が作っているのですが、そのベクトルを微修正するのは筋膜なのです。

 

筋膜には各種のセンサー(圧縮や張力を感知する)と神経の終末(痛みを感知する)が無数に張り巡らされていて、常に我々の姿勢や運動の情報を脳に伝えて、脳はその情報を元に全身の状態を把握して筋肉と筋膜の動きをコントロールしているのです。

 

もうお解りでしょう。

痛みや身体運動をコントロールするには、筋膜が重要であることを。

あなたの頑固な腰痛や肩こり、運動のパフォーマンスの制限、

知らずに訪れるスランプの原因が筋膜にあるかもしれませんよ・・・。

 

 

残念なことに、我々の体は生ものなので、日々の生活の過ごし方で筋膜を構成しているタンパク質(コラーゲン・エラスチン)が酸化して劣化し、弾力性が低下し、固定化する箇所が増えていきます・・・。


社会生活の上で様々なストレスがあなたの体の弾力性を奪っていきます

長時間の悪姿勢

激しいスポーツ活動

              

   過食・偏食・食習慣

年齢による体の変化


 

姿勢や動きが固定化すると、筋膜のタンパク質の復元力が低下し、その部分は栄養不良(俗にいう血行が悪い状態)になり、セーターに毛玉ができるような状態で癒着が生じます。癒着した箇所は、筋膜のネットワークにそって様々な箇所に影響を及ぼします。

身体は、テンセグリティー構造によって、外力が加わって変形しても、その部分だけでなく、全体に分散してストレスを全体で受け止めます。ただし、この癒着している箇所が増えてきたりして、圧縮と張力の構造のバランスがとれなくなると、ストレスを分散できなくなり、特定の箇所にストレスが集中しやすくなります。筋膜からの異常な信号を脳が痛みとしてとらえると、それを包括するように間違った動きや姿勢がクセになります。現代人の慢性的な身体の痛みの解釈はどうやらこのあたりにあるようです・・・。


美しいフォームで走ることも、妙にきれいな姿勢でねこが立っていられるのも我々の筋肉や筋膜が適切な弾力性をもって骨と連結されているからです。

痛みのケアはもちろんのこと、定期的に組織をケアをすることも、ストレスのああ種類も量も増えた現代人にとって健康を維持する上で大切なことでしょう。



筋膜や筋肉、腱等の軟部組織の治療には、グラストン・テクニック、マイオファッシャル・リリース、ストレッチ・テクニック等の手技療法が適しています。